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邦画

映画『異人たちとの夏』(1988年)ネタバレあらすじ&感想

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映画情報

原作 山田太一

監督 大林宣彦

脚本 市川森一

キャスト
風間杜夫 片岡鶴太郎 秋吉久美子 名取裕子 長島敏行

あらすじ

原田はマンションに一人暮らし。シナリオライターの仕事をしています。妻と一人息子がいましたが、別れてしまいました。ある夜、若い女性が部屋を訪ねてきます。違う階の住人で飲みかけのシャンパンを持ち「開けたんだけど、一人で飲みきれなくて、、、」部屋に入ろうとするその女性を仕事の途中だからと追い返します。ドアを閉じ、のぞき穴からのぞくと雨がしとしと降っていました。これが原田が経験する不思議な夏のはじまりです。

数日後、浅草で死んだはずの父親「永吉」に出会います。原田12歳の時に両親を亡くしていました。家についていくと、そこには母親「房子」もいました。二人とも原田を12歳当時の息子として扱いながらも成長した今の原田の現状の話も聞き、二人とも自分たちは死んでいる事はわかっているようです。原田はそんなことより両親に会えた事がうれしくて、通いつめます。

それと同時進行で以前部屋を訪ねてきて女性「桂」とも付き合いはじめ、肉体関係を持つようになりました。そして徐々に原田は顔が青ざめていき、衰弱していきます。桂は両親に会うのをやめるようにうながします。最後に3人ですき焼き屋に行き原田は両親に事の成り行きを話し、もう会わないと言います。両親の姿は消えました。

しかし原田は衰弱していきます。実は桂も異人でした。以前シャンパンを持っていき、原田に追い替えされた夜に自殺していました。男にふられファンだった原田にも冷たくされ、あの世へ旅立ったのでした。

正体をあらわした桂は原田をおそいます。そこへ友人であり別れた妻のフィアンセでもある「間宮」が助けにやってきて原田は助かりました。二人で浅草の両親の家を訪れてみるとそこは空き地でした。そこで原田と間宮の二人は線香に火をつけ、ビールを飲みました。

「どうかしてたんですよ」という間宮。しかし、原田はひと夏の体験を信じていました。「しかし、けしてどうかしてたわけではない。今も私は信じている。確かにあの夏私はあの人たちとすごしたのだ。さよなら お父さん お母さん 桂 どうもありがとう。僕は生きていきます」二人は空き地を後にしました。

感想

この映画を数回観ていますが、何度観ても幽霊の怖さより両親と再会しあたたかく家に原田が迎えられるシーンが好きです。

この映画は幽霊を題材にしながらも家族愛、親子の思いあう心を描いた映画であると感じます。そして最後のシーンでは衰弱させて最後はおそってきた桂にも「ありがとう」と言っています。愛そのものを異人とのふれあいを通じて感じさせる映画といえるのではないでしょうか。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

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