映画情報
日本公開2018年2月10日
制作国 日本
監督 竹内秀樹
脚本 宇山佳佑
キャスト
美幸 -綾瀬はるか
牧野健司 -坂口健太郎
成瀬塔子 -本田翼
俊藤龍之介 -北村一輝
山中慎太郎 -明慶
吉川天音 -石橋杏奈
成瀬撮影所長 -西岡徳馬
三銃士・狸吉 -竹中直人
三銃士・虎右衛門 -池田鉄洋
三銃士・鳩三郎 -酒井敏也
本田正 -江本明
牧野健司(晩年) -加藤剛
あらすじ
映画監督を志す青年、健司はロマンス劇場という映画館に通い詰める日々を送っていました。それは杯盤となった映画の中の憧れのお姫様、「美雪」にあうためです。ある日なんと映画の中から映画と同じモノクロの色合いで美雪が現実に健司の前に登場します。美雪も杯盤になった映画を観てくれる健司に会いにきたのでした。
しかし人の温もりに触れると消えてしまうのです。元の世界に戻ろうとする美雪に、このままでいいからそばにいてほしいと願う健司。結末はわからないままです。実は全て健司が書いた脚本でした。結末を書けずに歳を取り今は病院のベッドの上です。あまりもう長くはありません。
つきそいの看護婦さんの結末を知りたいというリクエストに応えハッピーエンドな結末にします。そこへ面会の若い女性がやってきます。美雪です。もちろんモノクロの肌に肌色のファンデーションで色が付いてます。健司の前に現れてから歳を全くとってません。美雪は元の映画の世界に帰らずにずっと健司の世界にいたのでした。死にゆく健司に最初で最後の抱擁をする美雪。
場面は変わり健司はモノクロの映画の中の宮殿にいました。健司だけでなく健司の周りにいた人々も周りにいます。モノクロの世界の中で一輪の赤いバラの花をお姫様の美雪にささげる健司。すると周りの世界が全て、鮮やかなカラーに彩られました。口づけを交わす二人に周りの人々は盛大な拍手を贈ります。映画の世界で二人は結ばれる事ができたのでした。
感想
全て主人公、健司の脚本の中のお話だったのですが、実際に健司の心の中で美雪は触れる事がないままずっと一緒にいたのでしょう。最後に旅立った健司は向こうの世界で美雪と結ばれる事ができましたが、健司の心の中では実際に美雪と結ばれたのだと思います。
脚本の中の健司と同様に脚本を書いた健司も美雪を愛し続けていたという内容で、現実と脚本内の空想の世界の境目がはっきりわからず良くできています。美雪が登場する杯盤になった映画「お転婆姫と三銃士」ですが「ローマの休日」と「オズの魔法使い」が少し入ってるなと感じました。
まとめ
「信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)」を手掛けた宇山啓祐の脚本を「のだめカンタービレ」「テルマエ・ロマエ」の武内英樹監督が映画化しました。
「ニュー・シネマ・パラダイス」「忍術キートン(キートンの探偵学入門)」「カイロの紫のバラ」「オズの魔法使い」「狸御殿」「銀座旋風児(ギンザマイトガイ)」など名作へのオマージュがちりばめられているそうです。
主演の綾瀬はるかと坂口健太郎は「海町diary」「高台家の人々」にそろって出演していますが、共演シーンはなかった為、今回本作で初顔合わせとなりました。
ロケ地を紹介します。
栃木県足利市は映画のロケ地として有名です。
旧足利東映プラザ 1999年に閉館しました。栃木県足利市にあり、現在はレストランやイベント会場として使われています。
あしかがフラワーパーク デートのシーンで登場しました。藤の花が印象的でした。
赤煉瓦工場トチセン 国の登録有形文化財になってます。健司の勤務先の撮影所のシーンで使われました。
松村写真館 明治時代から操業している老舗の写真館です。健司のアパートの外観としても使われ、美雪 と健司が記念写真を撮るシーンで使われました。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。