プロローグ
今回は「ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙」というファンタジー小説の読評を書いてみます。1991年ノルウェーの高校の哲学教師ヨースタイン・ゴルデルによって出版されました。最初に読んだのはもう大分前で新品を買ったのか古本を買ったのかも覚えてませんが、大好きな本で数回読んでます。14歳の少女が哲学を、通してミステリーな体験をしながら読書も哲学を学びながらミステリーな体験をし中盤から意表を突いた展開でこの本を読んでいる事自体が哲学的な事に気づき、読んでいる自分の実体について考えさせられるというストーリーです。
あらすじ
14歳の少女ソフィーの元に1通の手紙が届きます。宛名に「ソフィー・アムンセン様」とあり「クローバー通り3番地」これだけだ。差し出し人の名前もありません。中には封筒より少しちいさな紙切れが入っていて「あなたはだれ?」とだけ書かれている。これがこの物がたりのスタートで最初は不審に思ったソフィーではあったが定期的に届く謎の手紙の送り主に興味を持ちこの手紙の送り主からかつての著名な哲学者の哲学を学んでいくようになる。中盤からこの物がたり自体が哲学的な事がわかりミステリーが解明されていく。という内容です。
感想
哲学というと馴染みのない人々にとっては硬そうで難しく、とっつきにくいというイメージがありますが、この本はファンタジー小説の形態でありながら哲学に馴染みやすく入っていく為の初心者の為の哲学入門の様な一面もあります。私もこの本で気に入っているのはそういう面でファンタジー小説として読みながらも、かつての哲学者の考えを読みながら現在の最先端科学の考えに共通するところがあるなと思ったりしながら読んでいけるのが哲学の勉強にもなりながら興味深く読める良いところです。小説としてもソフィーが謎の手紙を受けとってから哲学に興味を持っていく流れが自然で、本当の謎が解明されていく流れは何度読んで内容を知っていてもスリリングです。二兎を追う物は一兎をも得ずとはいいますがこの本は二兎を確実に得ている感じがします。高校の哲学の教師である作者のヨースタイン・ゴルデルが少年少女へ哲学の手ほどきとして読んでもらえる様な、構想の上生まれた作品の意図がしっかり生きています。
エピローグ
作者のヨースタイン・ゴルデルはかたっています。
「わたしたちは、どんなメルヘンも顔負けの冒険のなかに生れ落ちる。幼い頃にもっていた、この世にあることへの驚きの感覚は、大人になっても続いているはずで、生活のせわしさのなかで眠っているだけだ。わたしは、このすべての人のなかの子どもをよみがえらせたいと思った。」
三千年を解くすべをもたない者は闇のなか、未熟なままにその日その日を生きる ゲーテ
まだお読みでなければぜひ一度読んでみてください。
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