
日本公開
1989年12月16日
製作国
イタリア・フランス合作
原題
Nuovo Cinema Paradiso
監督
ジュゼッペ・トルナトーレ
脚本
ジュゼッペ・トルナトーレ
製作
フランコ・クリスタルディ
キャスト
アルフレード
-フィリップ・ノワレ
サルヴァトーレ (トト)
-ジャック・ペラン
-マルコ・レオナルディ(青年時代)
-サルヴァオーレ・カシオ(少年時代)
その他
-アントネラ・アッティーニ
-エンツォ・カナバレ
-イサ・ダニエリ
-レオ・グロッタ
-プメラ・マッジオ
-レオポルド・トリエステ
あらすじ
<オリジナル版 123分>
ローマで暮らすサルヴァトーレは映画監督として成功していますが中年でいまだ独身です。深夜、帰宅後ベッドの中で愛人から故郷のイタリアのつま先にあるシチリア島の母親から電話があったと聞きます。「アルフレードという人が亡くなったそうよ」そこからサルヴァトーレの少年時代からシチリア島を去るまでの回想がはじまります。
第二次世界大戦終結からサルヴァトーレ(トト)は母親と妹三人で暮らしていました。パパは「もう死んだよ」というサルヴァトーレに「必ず帰ってくるわ」と母親は無事を信じていました。
当時はシチリア島のサルヴァトーレが住んでいる村はパラダイス座での映画が唯一の娯楽でしたが、当時キスシーンなどの男女のいとなみは神父が検閲しフィルムをカットする風習でした。映画好きのサルヴァトーレは映画館に入りびたり、映写室にもはいりこんでいました。検閲でカットするのはアルフレード、部屋には戻す場所がわからなくなったフィルムの山があり、いつもサルヴァトーレは欲しがり、アルフレードから叱られていました。しつこいサルヴァトーレに「これは全部 お前にやる だが 私が保管する」
少しずつ友情が芽生え、サルヴァトーレは映写技師の仕事を習う様になりました。
当時のフィルムは燃えやすくある日火事になりパラダイス座は全焼、気を失ったアルフレードをサルヴァトーレを救いだしますが失明してしまいました。映写技師の仕事を覚えていたサルヴァトーレはアルフレードの代わりに建て直された新パラダイス座で働きはじめます。やがて青年になったサルヴァトーレは映画撮影に興味を持ちます。そんなある日駅で見かけた少女、エレナの落し物を拾い恋がはじまります。徴兵が決まり入隊前にパラダイス座にやってくる約束の時間のバスからはエレナの姿は見当たりませんでした。徴兵先ローマから何度も手紙を出しましたが”あて先人不明”で戻ってきます。シチリア島に帰ったサルヴァトーレにアルフレードは「村を出ろ」とうながします。村を出る事を決めたサルヴァトーレは駅にいました。母親と妹、そしてアルフレッドがきています。「帰るな 私たちを忘れろ 手紙も書くな すべて忘れろ」「ありがとう 世話をかけたね」「自分のすることを愛せ」
場面は変わり30年ぶりに母親と再会しました。パラダイス座は6年前に閉館していました。葬式に参列した後、アルフレードの妻から形見を渡されます。それは映画フィルムでした。ローマに戻りそのフィルムを観てみると少年時代検閲でカットされアルフレードがあづかるといっていたフィルムをつなぎ合わせたものでした。次々と往年の映画のキスシーンが映し出されます。サルヴァトーレは一人懐かしさに涙ぐみます。
<ディレクターズ・カット版 173分>
オリジナル版との違いは葬儀の為、シチリアに戻った時にエレナに再開するシーンが加えられています。それと母親と再会したときの会話も少し長くなってます。
エレナはサルヴァトーレの幼馴染のボッチャと結婚しエレナそっくりな娘もいます。息子もいるそうです。
サルヴァトーレが、最後に待ち合わせ場所に来なかった理由を聞くと遅れたけれどやってきたこと、アルフレードから別れるように説得されたこと、映写室の壁に引っ越し先の住所とメッセージを書いたメモを張ったことを話しました。そして映写室からそのメモを見つけるのでした。
電話でエレナから「将来はないわ 過去だけよ 昨夜のことも ただの夢よ 素敵な夢よ」と告げられ「僕は そうは思わない 決して」とサルヴァトーレはあきらめきれない様子です。
そしてローマに戻り形見のフィルムを観ながらのエンディングは共通です。
ネタバレ感想
続けてオリジナル版とディレクターズ・カット版を観たのですが、オリジナル版の方がシンプルですが、サルヴァトーレが30年も帰らなかったこと、アルフレードが帰るなと強く言ったことの意味がディレクターズ・カット版の方がわかりやすくて好きです。エレナはボッチャと結婚していますが、エレナが落し物をした時ボッチャも懸命に拾いに走ってます。ボッチャもかなりエレナを愛してるんだと思います。ディレクターズ・カット版の方の母親との会話のシーンで「お前は私ににてるわ 自分のものに愛情を持ちすぎる」と母親もかつて夫の帰りを待ち続け戦死がわかってからも再婚できず夫を愛し続けたというシーンがあります。アルフレードはサルヴァトーレが仕事よりエレナとの関係を優先しシチリアから出ないだろう。サルヴァトーレが撮影した動画を観て才能に気付いていたアルフレードは才能をうもれさせたくないとの思いから恋を引き裂き、シチリアに戻らずに仕事に没頭するようにしむけたのでしょう。映写技師で映画を愛するアルフレードならではの思いなんだと思います。そして子供のいないアルフレードは自分の息子をみつめるような目でサルヴァトーレの将来を考えたのではないでしょうか。ローマに戻ったサルヴァトーレは今後、エレナのことを諦めて新しい恋ができるのでしょうか。最後に形見のフィルムから次々と映し出されるキスシーンを観てエレナが最後に告げた過去だけの夢という言葉を思い出してるのではと思います。
まとめ
1989年 カンヌ国際映画祭 審査員特別賞
1989年 アカデミー外国語映画賞
エンニオ・モリコーネの音楽がいいです。
イタリアでのバージョンは日本を含む世界公開のオリジナルバージョンより30分長く155分で3種類のバージョンがあります。ジュゼッぺ・トルナーレ監督は「ディレクターズ・カット版を観てほしい」と述べてます。
舞台のジャンカルド村は架空の村でロケ地はパラッツォ・アドリアーノです。
それではこの辺で
最後までご覧いただき ありがとうございます。